FXで利益が出たら確定申告をして必ず税を納めなければなりません。
それを無視すると「脱税」になり、立派な犯罪行為になるので注意が必要です。
しかし、トレードを始める際はそこまで考えない人が多く、確定申告前にドタバタする人が多いのが現状でしょう。
そこで今回は『FXの海外口座の税金や税率を徹底解説!』をまとめて海外口座の税気について解説しました。
確定申告の際にバタバタしない為にも海外口座の税金についての理解を深めて下さいね。
投資運用としてFXを学ぼう
「FXで税金を払う」ということは利益が出ることが前提となっていますが、そもそも勝つことが出来なければ税金を支払う必要がありません。
しかし、それでは「投資」ではなく「娯楽」になってしまうのでまずはしっかりと利益を出すことが大切です。
その為にもまずはFXについての理解を深めていきましょう。
為替差益とスワップで利益を得る
FXの為替レートは常に動いているのでその価格差を狙って利益を出せます。
そして、高金利の通貨を買って低金利の通貨を売った状態を維持すると、金利差であるスワップポイント(金利)を受け取ることが出来ます。
たとえば、日本円と米ドルなら日本円がゼロ金利なので、米ドルの約0.25%がそのままの金利差です。
1日で約4円なら1ヶ月120円ぐらいが増える構図ですね。
FXはこの2つのキャピタルゲイン(売買差益)とインカムゲイン(金利差)を狙うことが出来るので、どのようにして利益を増やしていくのかを考えることが重要になってきます。
両方狙うもよし、片方だけ狙うもよし、それはトレーダーの考え方や相場環境によっても変わってくるでしょう。
ですが、この“2つを狙える”という選択肢を持ち合わせることが大事なので、まずはこの特徴を理解するようにして下さい。
少ないお金で資産を増やせる
FXにはレバレッジ(テコの原理)があるので数千円の資金だとしても取引することが出来ます。
国内のFX会社であれば最大25倍、海外のFX口座であれば888倍など、仮に数万円の資金だとしても大きな金額を動かすことが出来るのです。
利益を狙えるぶん損失になる可能性もあるのでご注意下さい
一部のFX会社では数百円からの取引も行えるので、まずFXを始めてみたい方は国内口座での「1,000通貨」を選ぶようにして下さい。
※国内1,000通貨の場合は外為ジャパンがオススメとなります。
副業でも行いやすい24時間取引
株式市場は平日の朝から夕方ぐらいまでの短い時間です。
しかし、FXの場合は基本的に世界の取引所が開いている平日はいつでも取引できるので、兼業として始めたい人には人気があります。
年末年始などの特別な期間では例外的に平日で取引できない場合も見られます。
実際、私もサラリーマン時代にFXを始めた理由もこの「24時間取引できる」という部分がかなり大きな理由になりました。
サラリーマン、主婦、派遣社員など限られた時間の中で利益を出したい人にとっては大きなメリットと言えるでしょう。
資金管理は徹底すべし
FXは値下がりしても保有してチャンスを待てる株式投資とは違い、口座のお金がゼロになる恐れもあります。
そこには「レバレッジ」が関係していますが、資金以上の金額を取引できるからこそ大きな利益を得られる反面、大きな損失を被る可能性もあるのです。
ですので、強制的に行われるロスカットによって資金を失わない為にも、資金管理が重要となってくるので徹底した資金管理を心掛けて下さい。
FXの利益は確定申告の対象になる
個人の年間収入は確定申告の対象でFXも例外ではありません。
ですので、たとえ学生でも主婦でも会社員でも関係なくして利益が出たら申告義務が生じるのです。
利益が出ているにもかかわらず申告しない場合は脱税になる可能性もあるので注意して下さいね。
※利益額によっては申告しなくてもいい場合があります。
FXの利益は税務署が把握している
FX会社は顧客の年間損益についての書面を税務署に提出しています。
そのため、税務署は誰がどれくらいの利益が出ているのかを把握できる状態にあるので、利益が出ているにも関わらず無申告の場合は税務署から連絡が来て延滞税などの対象になる恐れがあります。
また、会社員の年末調整には入っていないので、利益分は自分で確定申告と納税を行わなければいけません。
年間収入によって申告有無が変わる
個人が確定申告をする必要があるのは原則的に年間の合計がプラスで、“さらにその対象”となった場合です。
「さらにその対象」が抽象的になってしまいますが、会社員であれば年間で20万円以上の利益が出た場合は申告が必要となります。
主婦やアルバイト、年間2,000以上の方はFX以外の収入も関係してくる可能性があるので、国税庁のホームページを確認した方が確実と言えるでしょう。
国税庁:https://www.nta.go.jp/
FXの所得をしっかりと計算
確定申告ではFXの利益から必要経費を差し引けます。
例えば、30万円の利益を出してもFXのために使った経費として本、ネット代、セミナーなどで合計15万円を計上すれば、FXからの所得は15万円になるので申告不要になる可能性もあるのです。
但し、経費として認められる可能性があるのはFXに関連したもので、証拠となる領収書などを保管していなければ証明できないので捨てずに保管しておくようにしましょう。
給与所得者と被扶養者について
年収2,000万円以下の給与所得者はそれと退職所得を除いた他の所得で合計20万円を越えたら確定申告になるのです。
あくまでもこれはFXによる儲けだけではなく、不動産投資などの所得も含むことになるので気をつけなければなりません。
そして主婦や学生といった被扶養者は基本的に基礎控除48万円(令和2年4月より)を越えた場合に確定申告です。
自分がどの枠になるのかは所得によって大きく変わってくるので、「知らないうちに脱税になっていた…」という最悪の事態を避ける為にもしっかりと把握してくださいね。
国内口座は一律で約20%の税率
国内口座の場合は「所得税15%・住民税5%」で約20%の税率となります。
これに、その年の基準所得税額の2.1%の復興特別所得税が上乗せされますが海外口座と比較すると税金が安くなるのが特徴です。
復興特別所得税は東日本大震災からの復興のためで様々な施策に充てられています。
ただ、海外口座と国内口座はメリットデメリットがあるのでそれらを比較した上でどちらを選択するのか決めた方がいいかもしれません。
損失の場合も確定申告は必要
たとえFXの年間収支が損失だとしても確定申告をするメリットはあります。
実際、私もFXを始めた当初は年間で損失でしたが確定申告を行っていました。
むしろ損失だからこそ確定申告をした方がいいといっても過言では無いので、利益だけではなく損失が出ている人も確定申告した方がいい理由を理解して下さいね。
FXにかかる費用は経費計上も可能
確定申告によってFXに関する経費を計上することが出来ます。
ですので、FXの為に使用しているお金はしっかりと計上して節税していきましょう。
経費は領収書の管理が必要で面倒に感じるかもしれませんが「塵も積もれば山となる」という言葉があるように、集めれば大きな額になると思うので管理するようにして下さい。
損失は申告の翌年から3年の繰越控除
年間の赤字を確定申告すると翌年から最大3年間の繰越控除になります。
しかし、確定申告しなければ繰越控除にはならないので年間トータルで1円でも損失を出している場合は申告していきましょう。
もし申告していない場合は利益が出たら本来控除される分に税金が掛かってしまうことになり、それに、FXは年間で大儲けする年と大赤字する年があるので必要以上のお金を払わない為にも確定申告が必要と言えます。
FXで正しい確定申告をするために
FXの確定申告では以下の3つの注意点があります。
せっかく申告したとしても内容に不備があれば修正しなければならないので気を付けて下さい。
注意①:FX会社から年間損益報告書を入手
自分のFX収入の証明としてFX会社の年間損益報告書が必要です。
1月ぐらいに公式サイトにログインすると、前年の分をダウンロードまたは自宅のプリンターなどで印刷できるようになります。
その書類を確定申告の際に添付し忘れないようにして下さい。
注意点②:海外FXは税率などの扱いが違う
海外口座によるFXは通常の雑所得として扱われます。
ですので、全ての課税所得を合計する総合課税になるので税率は最大45%にまで上がる可能性があるのです。
「たまたま大きく利益がでたけど高額の税金を支払う羽目になってしまった…」という事例もあるので気を付けて下さい。
注意点③:経費の領収書などをしっかりと保管
FXの経費として認められる可能性があるのはFXの取引にかかったことを証明できるものだけです。
しかし、1年間の領収書を管理するとなると手間や工数が掛かり、「領収書を無くしてしまった…」なんてこともよくあります。
ですので、経費などの領収書を管理できるようにケースなどを上手く活用してしっかり保管するようにして下さい。
FXの海外口座の税金や税率を徹底解説!まとめ
このように海外口座は税金が違うことが分かりました。
ですが、国内口座と海外口座は税金だけではなく、レバレッジなども違うのでそれらを踏まえてどちらを使うのか考えた方がいいでしょう。
ただ、税金だけを見ていうのであれば年間300万円以下の場合は海外口座がオススメで、それ以上の場合は国内口座がオススメとなります。
しかし、これはあくまでも「税金」だけで見た場合になるのでそれ以外のアプリの使いやすさやレバレッジ、入出金などを考えたら国内口座の方が使いやすいかもしれません。
とちらも一長一短あるので、それらを踏まえた上でメインの口座として使用していくことをお勧めします。