FXといえば、預けた資金より大きな金額を扱えるレバレッジ制度です。
少額資金でもレバレッジを効かすことで大金を得られるのがFX最大の魅力ですので、この魅力に惹かれてトレードを始める人も少なくありません。
ですが「レバレッジ」を理解していないでトレードをすると正直とても危険です。
というのも、一瞬で利益を得られる一方で一瞬にして資産を失うのもレバレッジなのですから…
そこで今回は『FXにおけるレバレッジ』について説明していきたいと思います!
気になる最大レバレッジについて、この記事でしっかりと学んで味方につけていきましょう。
国内FXにおける最大レバレッジ
国内では個人と法人で扱いが違うので、その違いを正しく理解しておく必要があります。
「え、個人だから法人は関係ないよ?」
と思うかもしれませんが、今あなたが個人投資家だとしても利益が増えてきたら「法人化」という選択肢も出てくるので、頭の片隅にでも置いておいてくださいね。
では、先に進みます。
国内口座(個人):レバレッジ最大25倍
個人がFX会社または証券会社のFX口座を作ると最大レバレッジ25倍になります。
国内の金融機関を管理している金融庁による規制なので、日本に営業拠点があるところでは全て同じです。
『最大』と表現したのは、FX会社によっては自分で1倍、10倍と上限を設定できるからに他なりません。
レバレッジコースを選択した場合には、その上限が適用されます。
かつては個人の口座で100倍ぐらいも可能でしたが、レバレッジ規制によってかなり抑えられた状態です。
国内口座(法人):レバレッジ最大100倍もある
法人口座を開設すれば最大レバレッジ100倍という取引も行えます。
なぜなら、事業でFXをしていることから、より高いリスクを制御できると見なされているからです。
最大レバレッジではなく、必要証拠金率という数字で表現することが多く、各FX会社では『変動制』と表記しています。
個人の最大25倍とほぼ同じFX会社もよくあるので、わざわざ法人口座を用意するほどの価値があるのかを確認しなければなりません。
手数料のスプレッドによって優遇しているケースでは、レバレッジとは別のメリットがあります。
海外FXの最大レバレッジとその危険性
海外FXとは日本国内に営業拠点がない金融機関の総称で、金融庁の許可を得ていません。
ですので、認知度が高くない海外FX業者は出金できないなどの想定外も考えられるので注意して下さい。
海外口座(個人):レバレッジ最大1,000倍もある
海外のFX会社では、最大500倍、最大800倍という高レバレッジが並んでいます。
外国はその国の法律によって動いていて、日本の金融庁とは無関係のため、レバレッジ規制の影響を受けていません。
最大レバレッジ1,000倍で、証拠金10万円を預けると、1pipsで約1万円の変動です。
そのハイリスク・ハイリターンの環境に魅力を感じて、日本に住んでいるが好んで海外FXをしている投資家も多くいます。
ただし、後述する理由からリスク管理ができない人にはオススメできません。
海外FX業者には何の保証もない会社もある
もしも海外のFX会社にお金を預けて出金拒否に遭っても、日本の官公庁は一切助けてくれません。
なぜなら、金融庁の対象外で個人による海外取引の類として扱われるからです。
日本在住の人間を対象にしている海外FX会社は基本的にオンラインで営業しているため、ホームページや問い合わせ先のメールアドレスなどが閉鎖された時点で詰みます。
ケイマン諸島などの聞きなれぬ国の金融ライセンスがあっても、自分が儲けたお金の引き出しや、返金の保証にはなりません。
実際に返金トラブルが相次いでいるので、くれぐれも利用しないように注意しましょう。
ただし、全ての海外FX業者がその限りでは無く、しっかりと対応した海外FX業者もあります。
最大レバレッジと実際のレバレッジは違う
投資家が利用するレバレッジは、最大レバレッジの範囲内で自由に選択できます。
しかし、最大レバレッジが高いからと言って少額資金でレバレッジ最大で運用してしまうとすぐにロスカットとなるでしょう。
ですので「レバレッジ」の意味や考え方をここから説明していきたいと思います!
最大レバレッジはあくまで上限
最大レバレッジは上限に過ぎず、投資家が必ず達成するべきノルマではありません。
言うなれば、キャッシングやローンの借入限度額のようなもので、FXにおける最大レバレッジの取引は大きな損失につながる可能性が高いです。
ハイレバレッジの取引がハイリスクになってしまう理由としては、少しの値動きで大きな損益が発生して冷静に判断できないからと言えるでしょう。
枠があるからと限度いっぱいまで借りるのは愚策のため、自分が許容できるリスクから後述する実効レバレッジを考えてください。
取引中には実効レバレッジが出る
FXでポジションを持つと、その大きさと含み損益から実効レバレッジが算出されます。
実効レバレッジは保有するポジションを増やすか、含み損が増えることで高まっていき、最終的には最大レバレッジの数字です。
安全な実効レバレッジの目安としては高くても『3倍まで』と覚えておいてください。
最大25倍のレバレッジで取引すると、証拠金維持率が下がりすぎて、もはやFX会社によるロスカットの水準です。
ですので、資金の表示で『実効レバレッジ20倍以上』といった形で高い水準でポジション保有していたら一旦手仕舞いするか、一部のポジションを決済することをおすすめします。
知っておきたいレバレッジに関する情報
利益を大きく出したい人はついつい「レバレッジ最大」を見てしまいますが、レバレッジが高いからと言って利益が出せるわけではありません。
最大25倍のレバレッジでも十分な効果
最大レバレッジ25倍でも、十分な利益を出せます。
国内の個人向け投資では、株が最大3.3倍、仮想通貨で最大4倍(2020年8月の時点で国内のレバレッジ規制2倍の案が浮上。「海外取引所に流れるのでは」という別の議論に発展中)と、レバレッジの桁が違うことが分かります。
国内のFX会社で年間100万円を達成している投資家もいるので、最大レバレッジに不安を感じる必要はありません。
実際、私もレバレッジ25倍で300万円/月の利益を出すことができているのでレバレッジが低いからと言って利益が出ないわけではないです。
ただ、初心者はレバレッジ3~5倍が推奨されているものの、損切りができれば10倍ぐらいのほうが効率良く増やせます。
大部分のFX会社で自動的に最大25倍までレバレッジが膨らんでいくので、損切りできるかどうかが成否のポイントですので自分のメンタルと資金と相談しながら上手くトレードしてください。
国内FX業者:最大10倍のレバレッジ規制は見送り
実は、2018年ぐらいに金融庁がFXの最大レバレッジを10倍まで引き下げることを検討していました。
しかし、2020年8月の時点ではいったん見送られており、すぐに実行される可能性は低いです。
投資家の保護を目的としたレバレッジ規制の強化でしたが、その投資家やFX会社からの反発が強く、断念する結果となりました。
仮想通貨や海外FXが登場していて、最大レバレッジ10倍では国内FXからの流出が懸念されたことも、金融庁が諦めた大きな理由です。
ただし、金融庁がさらなるレバレッジ規制を画策しているのは事実で、今後の動向に注意しなければなりません。
FXとレバレッジ最大の関係まとめ
国内と海外ではレバレッジ最大には違いがあります。
しかし、どちらも一長一短あるので一概にどちらがいいとも言えません。
ただ、一つ言えることは「レバレッジが高いとリスクも高まる」ということです。
けれどもレバレッジが高いと利益を得られる可能性も高くなるので上手くコントロールできていればそこまで問題ないかと思います。
それらを踏まえた上でどのようなレバレッジで運用していくのかを考えてみてくださいね!
分からなければ相談してください。
【関連記事:迷ったらココ!プロトレーダーがおすすめするFX口座】