トレード手法はいくつかありますが、その中でも習得し易く且つ汎用性が高いのが「押し目買い」になります。
しかし、言葉では理解しつつも、実際に的確なタイミングで押し目買いを使いこなせるトレーダーはそう多くはいません。
ですが、それでは単なる知識だけのノウハウコレクターと何ら変わりはなく、使って利益を出すことができて初めて「理解している」と言えるでしょう。
そこで今回は『勝率89%を狙う押し目の見極め方法』をテーマに扱い、具体的な実践形式で押し目買いの極意を伝えていきたいと思います。
トレード歴10年以上の経験で学んだ技術や考え方を丁寧にお伝えしてくので、本気でトレードで勝ちたい人はぜひ最後までご覧ください。
押し目買いと戻り売りとは?
それではまず、「押し目買い」と「戻り売り」の定義から始めていきます。
✅押し目買い…上昇トレンドが発生している際に起こる一時的な下落のタイミングで買い入れること
✅戻り売り…下落トレンドが発生している際に起こる一時的な上昇のタイミングで売り入れること
それではここから「押し目買い」について更に詳しく説明していきますが、「戻り売り」は押し目買いの反対になるので、同じ目線で捉えて下さい。
そうすれば上昇トレンドでも下落トレンドでもどちらの局面でも対応することが出来ますからね。
押し目買いを狙う理由
では、なぜ「押し目買い」がトレーダーにとって人気があるのでしょうか?
その理由を今から説明していきますね!
なぜ押し目買いが人気なのか?
押し目買いや戻り売りが人気なのはズバリ「分かりやすいから」これに他なりません。
だからこそ必然と高い勝率を誇るのであり、特にトレード初心者やトレードで勝てない人には身に着けて欲しい手法だと思っています。
ですが、多くのトレーダーはその手法の本質を知ることがなく単なる「言葉だけの理解」に過ぎません。
それでは何の意味も持たないので、実際に押し目を習得して利益を上げる為にも押し目買いの理解を深めて下さいね!
なぜ押し目を狙った方がいいのか?
これは「押し目買いが人気の理由」ともリンクする話ですが、押し目買いがオススメの理由としては「分かりやすいから」になります。
理由としては、押し目買いはトレンド発生しているタイミングになるので、極端に言ってしまえば多少タイミングがずれたとしても利益になるから。
言い換えれば、「方向感さえ合っていれば高い確率で利益になる」ということです。
その為、押し目買いや戻り売りを選択肢として持ち合わせた方がトレーダーとして圧倒的有利になると個人的には思っています。
押し目買いは難しいのか?
トレンドを見極めることが出来ればそれほど難しい手法にはなりませんが、問題なのは「高値掴み」になります。
高値掴みとは上昇トレンドが終わるタイミングで買いエントリーしてしまい、結果的に最悪の局面(一番高い値段)で買ってしまうことです。
それを防ぐ為にも「押し目買いの見極め方法」が重要になってきますが、こちらについては長くなるので後述でお伝えしていきたいと思います。
押し目買いの特徴
単に「○○がオススメ」とか「○○を使った方がいい」という情報だけで判断するのは時期尚早だと言えます。
なぜなら、その特徴をしっかり理解した上での結論付けが出来なければ自分としての軸がブレてしまうから。
そうなると、常に情報に振り回されてしまい、結果的にすべてが“中途半端”になりかねないので、成長する為にもそういった視点を意識するようにして下さい。
押し目のメリット
押し目買いのメリットは以下の通りです。
◆押し目買いメリット
・利益を大きく伸ばせる
・高いリスクリワード比率を実現可能
・方向性が合っていれば利益が出る
・視覚的に分かりやすい
他にもありますが、押し目買いの大きなメリットは上記の通りだと思っていてもいいでしょう。
ですが、これらメリットはトレーダーからすると“理想”と言えるほど大きな効果があります。
ですので、多少時間が掛かったとしても習得すべき手法だと言えるでしょう。
押し目のデメリット
押し目買いのデメリットは以下の通りです。
◆押し目買いデメリット
・トレンドが発生しにくい
・見極めを誤ると大損になりかねない
・損切りポイントが難しい
・タイミグを損ねると入りにくい
実際、後から見れば「押し目買いだった」ということは分かりますが、進みゆく相場の中でその判断をするのは決して容易なことではありません。
ですので、“間違った判断”をしない為にも押し目買いの知識と理解を深めていきましょう。
押し目買いが使える局面
それではここからは具体的に押し目買いが使える局面について説明していきます。
勝率を上げる為にもこうした相場でエントリーするようにして下さいね。
押し目買いの判断方法
判断方法はいくつかありますが、多くのトレーダーが使っているのが『ダウ理論』になります。
◆ダウ理論
- 平均株価はすべての事象を織り込んでいる
- トレンドは短期・中期・長期の3つに分類される
- 主要なトレンドは3つの段階が存在する
- 価格は相互に確認される必要がある
- トレンドは出来高でも確認される必要がある
トレンドは明確な転換シグナルが出るまで継続する
上記画像を見て頂ければ分かりやすいかと思いますが、エントリー前にあるマゼンダ色のレンジを上抜いて落ちてきたタイミングが押し目買いの絶好のタイミングです。
そして決済ポイント付近は売り圧力が強くなり、押し戻される可能性を示唆しています。
「この辺で決済」という丸枠の右側では、長い上髭によって売り圧力が強いことが分かりますが、このローソク足を確認してからの決済でも問題ないでしょう。
その後を見れば更に伸びていますが、“戻されるリスク”を考えたらここで一旦利確して再度エントリーしてもいいかもしれませんね。
トレンドをどう判断するのか?
ダウ理論の他にもトレンドを確認できる方法はあります。
それは「インジケーター」になりますが、下記の画像はボリンジャーバンドを表示してトレンドの強弱を判断しているのです。
白い四角の部分前でスクイーズしているチャートがレンジブレイクしたことでバンドウォークが確認できます。
そのタイミングが狙い目で、一旦の調整した際に押し目買いの絶好タイミングになるのです。
そしてボリンジャーの下限にタッチして勢いが弱まった段階で決済すれば【約1,800pips】も得ることが出来ます。
押し目買いの勝率を高めるためには?
押し目買いでの勝率を高める為には「トレンド発生の確認」が必須になります。
むしろ、トレンドが発生していないタイミングは単なるレンジに過ぎないので、すぐに押し戻されてしまう可能性があるので注意が必要です。
なぜなら、そのタイミングでエントリーとは逆にトレンドが発生してしまうと損切出来ない場合が多いから…
ですので、トレンドが発生したのかどうかを必ず確認するようにして下さい。
また、トレンド発生したら早い段階でエントリーすることが利益を伸ばす上で重要になってきます。
ただ、トレンドが発生したかしてないかのタイミングでエントリーしてしまうと「ダマシ」に引っ掛かる可能性もあるので、時期尚早なエントリーは避けた方が無難でしょう。
押し目買いが使えない局面
トレンドが発生したからといってすべての局面で押し目が有効なわけではありません。
それこそ、後から見れば「押し目だった…」なんてこともありますが、それは全て結果論に過ぎないです。
要は、リアルタイムで動く相場の中でどのようにして見極めるのかが重要であるということ。
ですので、ここから説明していく“押し目買いが使えないポイント”を意識しながら勝率アップへと役立てて下さい。
早いタイミングでの押し目買い
上の画像はトレンド発生時の押し目になりますが、このタイミングでは「まだ早い」と言えるでしょう。
なぜなら、一時的な調整によって押し戻されていますがどこまで下がるか分からないからです。
そうなると、大きな押し目に飲み込まれて「損切り」になる可能性があるので注意しなければなりません。
「損切りした瞬間にエントリー方向へと進んだ…」
誰しもがそのような経験があるかと思いますが、こうした局面では同じようなことが発生しがちであることを忘れてはいけません。
特にバンドウォークが崩れ始めているタイミング(ボリンジャーバンドの移動平均線に支えられてない)はこれまで以上の下押しもしくはトレンド転換の可能性があります。
ですので、早いタイミングでの押し目買いには気を付けるようにして下さい。
環境認識ができていない押し目買い
マゼンダ色で上値を更新したからといって押し目の判断をするのは早すぎます。
なぜなら、そこから上値を抑えられている(黄色線)ので、レジスタンスを抜けずに推し戻される可能性があるからです。
実際、その後は大きく押し戻されてレンジを形成しているので、そうなると環境認識を間違えて黄色丸部分で押し目買いをしたら大きな損失を抱えることが分かります。
再び戻ってくるのはいつになるかも分からないし、下にブレイクするかも分かりません。
明確な損切りポイントが決まっていれば問題ないかもしれませんが、そもそもこういった「どっちに抜けるか分からない局面」でのエントリーを控えるだけで“無駄な損失”を減らすことが出来るので意識してください。
乗り遅れた時の押し目買い
トレンドが発生して時間が経つと「乗り遅れた…」と思う人も多いです。
しかし、その瞬間で何の分析も無しに押し目買いをする人がたくさんいます。
勿論、その先を言わなくても結果は分かりますが、こうした局面で慌ててエントリーしたとしても遅いです。
ですが、次なるタイミングは必ずやってくるので慌ててエントリーするのではなく、その瞬間を待つようにしましょう。
押し目買いの見極め方法
押し目買いの見極め方法としては「トレンドが発生しているかどうか」これに限ります。
レンジブレイクした際は、勢いよくどちらか一方へと抜けるので分かりやすいのですが、だからといってすぐにエントリーしないでください。
「時期尚早なエントリー」もしくは「分析無しでのエントリー」は“無駄な損失”を増加させるだけなので…
インジケーターを使う
インジケーターを使った分析も押し目かどうかの判断材料になります。
前述したのはボリンジャーバンドになりますが、単にそれだけではなく、フィボナッチや移動平均線など他のインジケーターを使っても構いません。
それだけでなく、オシレーターを使うことによって更に精度の高い分析が出来ると思うので、自分に合ったトレード手法やタイミングを確立するようにして下さい。
押し目買いの成功確率を上げる方法
それでは「どうすれば押し目買いの成功確率を上げることが出来るのか?」という部分について説明していきます。
エントリーするのであれば損失で終わるよりも利益で終わった方がいいのは全員が思うことです。
その為に必要なことをお伝えするので頭で理解するのではなく、実践として体現できるようにして下さいね。
押し目買いの局面まで待つ
やはりトレーダーは「待つのが仕事」と言われるくらいです。
その瞬間が来るまで待ち続けられるかどうかが成功と失敗の分かれ道となります。
チャートを見ているとどうしてもエントリーしたくなるし、全てがエントリーチャンスに見えてしまうでしょう。
しかし、それは成功体験が少ない証拠であり、自分のトレード手法に自信がない現れです。
ですので、そういった場合はデモトレードで自信をつけ、そしてリアルトレードで実際に成功する体験を増やすようにして下さい。
「待てない」という場合は欲を抑えることが出来ず、また、トレード手法が確立していない場合が多いのですからね。
常に分析する習慣
押し目買いだけに限らずトレードの成功確率を上げる為にも「分析する習慣」が必要になってきます。
ただ、分析といっても「悪かった部分」だけに着目するのではなく、勿論「良かった部分」にも意識を向けるべきです。
そして、利確で終わったトレードだとしても放置せずに分析する習慣をつけ、「なぜ利確することが出来たのか?」や「なぜここでエントリーしたのか?」といった細かな部分を分析するようにして下さい。
その積み重ねが成功確率を上げる要因であり、勝ち続けるトレーダーは全員そこに力を入れています。
ですので、「トレードをして終わり」ではなく、連続性を持たせてトレードスキルを上げるような努力を忘れないでくださいね。
押し目の見極め方法まとめ
このように一口に「押し目買い」といっても様々な角度から考えることが出来ます。
成功局面や失敗局面、成功確率を上げる方法、押し目買いの見極め方…
色々ありますが、一度に全てを習得する必要はありません。
むしろ、一気に習得しようとすると覚えた気になって何も残っていない場合が多いのです。
ですので、そういった“上辺だけの行動”をするのではなく、本質に基づいた行動をするようにして下さい。
そうすれば時間の経過とともに必ず結果はついてきますからね。
頑張りましょう。