投資運用に元本保証はなく、FXもその原則に従っています。
ですので、リスク管理をしなければ元本を失うことになり、逆にそれができれば増やすことが出来るのです。
しかし、多くのトレーダーは「リスク」を把握しておらず、仮に把握していたとしてもその「管理」まで出来ていません。
そこで今回は『FXのリスクとリスク管理』についてまとめました!
トレード初心者や勝てないトレーダーは最後まで読み進めて資金を失わないようにして下さいね。
FX取引の主なリスク3つ
個人ですぐに始められるFXには、以下の3つのリスクがあります。
まずは「リスク」を把握することから始まり、そしてリスクを把握した上での管理が必要です。
ですので、しっかりとリスクについて理解を深めていきましょう。
リスク①:レバレッジによる損失
自分が口座に預けた資金より大きな金額の売買できるレバレッジは、そのままリスクになります。
なぜなら、レバレッジを利用した場合には、売買の結果による利益と損失のどちらも増幅させるからです。
この時、利益が出ればいいのですが、ほとんどの場合は損失を被るでしょう。
しかも、その損失が更にレバレッジを高める原因になり、結果的にロスカットに繋がることが多いです。
ですので、「レバレッジが高い」ということはメリットでもありますがデメリット(リスク)にもなることを忘れないでください。
リスク②:金利変動でスワップ変化
世界の国々は様々な思惑によって自国の金利を変更しています。
そしてFXの通貨ペアは2つの国の通貨で成り立っているので、金利の差によって決まるスワップポイントに影響するのです。
ですので、ポジションを長期的に持つ場合、途中で金利が変わったせいでマイナスの積み重ねになる恐れもあります。
具体的なスワップポイントについては、各FX会社のホームページに掲載されていますが、スイングトレードのように長期保有する戦略の場合は注意して下さい。
ただ、基本的に私はスワップ狙いでのトレードを推奨しておりません。
リスク③:流動性による売買リスク
流動性とは市場における売買の量で、手数料のスプレッドや値動きに影響します。
米ドル、ユーロ、日本円の3つは比較的多く、低コストである上に、狙った為替レートで約定しやすい状況です。
エキゾチック通貨は世界的にマイナーなため、広がったスプレッドや急激な値動きに悩まされることが増えます。
ですので、各国の祝日や政権交代、あるいは戦争などの突発的な事件・事故による一時的な取引停止もあり得ますので注意して下さい。
また、セリングクライマックスも突発的に予想外の大変動が起こるので注意しなければいけません。
FX会社のシステムリスク
オンライン取引のFXではシステムリスクも理解しておくべきです。
なぜなら、暴騰・暴落があった際はFX会社でもスプレッドが異なるので。
場合によっては30pips以上のスプレッドが出るFX会社もあるので注意した方がいいでしょう。
FX会社のシステムの信頼性
FX会社は主にシステムによって顧客からの注文を受け付けて処理しています。
そのため、ユーザーの操作に対するレスポンスが良く使いやすいことが大事です。
最も注意するべきは、サーバーダウンによる売買注文の停止です。
口座があるFX会社のサーバーダウンでの機会損失や、ポジションの決裁ができないことで発生した損失は、原則的に自己責任になるので口座開設の前に、公式サイトなどで確認しておくといいでしょう。
ただ、知名度の低い海外口座が特に危険なのでマイナーなFX会社は注意が必要です。
【参考記事:おすすめFX会社!迷ったらここで口座開設すべき!】
公式サイトやデモ口座で確認
システムリスクへの対策は、システムの信頼性を重視してFX会社を選ぶことです。
その為にも無料のデモ口座で反応を確かめておくこともおすすめできます。
そして各FX会社の公式サイトには、定期メンテナンスや最近に発生したトラブルの情報も掲載されています。
こまめにメンテナンスをするほうが、やはり信用できるシステムと言えるでしょう。
システムが使用できない場合には、だいたい電話注文や予備のシステムで対応していますが、あくまで非常用なのですぐにパンクすることが多く、メインが止まらないことが第一です。
しかし、日本口座の場合は高いサポート品質を誇っているので、そこまで気にすることは無いでしょう。
特に海外口座を使用する場合に注意した方がいいです。
効果的なFXのリスク管理を学習
初心者でも基本を押さえることでFXのリスク管理を身につけられます。
しかし、この「基本」を抑えなければリスクを抑えることも出来ません。
それだと投資ではなくギャンブルになってしまうのでFXで利益を出したいと思う人は必ず意識するようにして下さい。
テクニカル分析で堅実な取引
運任せや勘ではなくテクニカル分析によってチャートを分析しましょう。
テクニカル分析とは過去のチャートの値動きと数学的な手法によって確立された、「このサインが出たら売買しよう」という目安です。
何も考えないでFXのトレードをするのではなく、勝てる確率を高める為にも分析をしなければなりません。
「分析」と聞くと少々面倒なイメージがありますが、その工数を省いてエントリーしても“勘”でしかないです。
それだとギャンブルと何ら変わらないので、しっかりと分析して自分の中で自信と根拠を持ち合わせてエントリーするようにして下さい。
代表的なテクニカル指標
最も有名なテクニカル指標としては、一定期間の為替レートから平均値をつなげた移動平均線です。
ですので、FX会社のチャートを開くとまずこの移動平均線が表示されるのが一般的となります。
加えて相場のトレンドを示すMACDや、値幅を波のように表示するボリンジャーバンドとの併用も多いでしょう。
他にも日本独自のテクニカル指標として、一目均衡表も人気を集めています。
しかし、今では多くのテクニカル指標(インジケーター)があるので、自分のトレードに相性が良いテクニカル指標を見つけて、最適な状態に調整することをおすすめします。
表示させるものによっても相場の見え方が変わったりするので、まずは色々と試してもいいかもしれません。
損切りで常にFXのリスク管理
FXのリスク管理といえば、1回の損失を自分で決める損切りです。
ここが重要で「損切りできるかできないか?」がFXのパフォーマンスを決める要因と言っても過言ではありません。
実際、過去の私もこの「損切り」が出来なかったことが原因でロスカットを経験しました…
ですが、徹底したリスク管理をしたことで徐々にプラスへと転じることになり、そして月収300万円の利益を得られるまでに成長したのです。
ですので、リスク管理を怠らずに徹底した管理をして利益を上げるようにして下さいね。
含み損をきちんと処理しよう
為替市場は各国の政策や情勢によって動きます。
そのため、自分の思っている方向とは逆にいった場合は、更に加速して損失が拡大する可能性があるので「自分のFXのポジションがいつか戻るはず…」と耐えるのは大変危険です。
レンジ相場という同じ高値と安値の範囲に収まっている時には、そのうち戻ってくるかもしれませんが、それをブレイクしたら一気に相場が動きます。
でも中には「損切りをする必要はない」と教える投資家もいますが、それは資金が大きくてロットが小さい場合(リスク管理が出来ている)もしくは戦略が出来ている場合に限ります。
ですので、その言葉を鵜呑みにして損切りをしない場合はロスカットを自ら選択していることと同じになるので気を付けてくださいね。
予め損切りするポイントを決定
損切りするポイントを決めてからエントリーすることが大切です。
なぜなら、トレード前とトレード中では感情が違うので、たとえ事前に損切りポイントを決めていたとしても損切りできないことが多いからです。
ただでさえ損切りポイントを決めていても出来ないのに、それが決めていなければできるはずがありません。
となると、損失が出たら「戻ってから決済しよう…」とか「ヤバイどうしよう…」といった不安やパニック状態に陥って何も行動できなくなってしまいます。
ただ、中には自分が損切りをした後に為替レートが元値に戻ることもたくさんあるでしょう。
しかし、その悔しさを受け入れて、リスク(損失)を管理していくことが必要です。
含み損がどんどん膨らんだらFXが投資運用ではなく、ひたすらに資金の減少を眺める作業になってしまいます。
自分で決めたルールに従って損切りするのは辛いですが、その作業を省くことで更に大きな損失に繋がるので、頑張って乗り越えていきましょう。
FXのリスクとリスク管理まとめ
このように一口に「リスク」といっても様々です。
しかし、そのリスクを一つずつ潰して管理していかなければ利益を上げることは難しくなります。
事実、FXというのは一瞬にして資金が無くなってしまいますから…
実際昔の私も“それ”を経験したからこそ分かるのですが、リスク管理が出来なければたとえ稼いだとしても無くなってしまいます。
ですので、「まあいいや」とか「大丈夫だろう」といった安易な考え方を捨てて、FXと真剣に向き合うようにして下さい。
その考え方を変えるだけで損失が少なくなるのですから。
【参考記事:プロトレーダーが教える正しいFX勉強方法とは?】