FXを始めようと思ってネットで調べると
・FXで失敗した人
・FXで稼げない人
・FXが原因で借金を背負った人
そんなネガティブ情報がたくさん出てきます。
しかし、全ての人がそのように失敗したり借金をしているわけではありません。
中には成功している人もいるのは事実なのでそこを勘違いして欲しくないのですが、当然失敗する人や借金する人がいるのも事実です。
では、なぜFXで失敗したり借金するのでしょうか？
今回はその原因についてお話ししたいと思います。
FXで失敗したくない人や借金したくない人はぜひ最後まで読み進めてくださいね！
ＦＸは失敗と借金の関係性
国内のFXには失敗したからといって即座に借金になることを防ぐための仕組みがあります。
まずはその仕組みについて理解していきましょう。
マージンコール（追加証拠金）
FX会社のマージンコールは「現時点で大きな損失が発生しています」というお知らせです。
具体的には、そのFX会社が決めた水準までの含み損が出た時点で口座に証拠金を追加するか、現在のポジションを整理するような定型文のメールが届きます。
※後述する「ロスカット（強制決済）」の前段階です。
証拠金維持率100％を目安にしているFX会社が多く、その基準を下回った場合にマージンコールの通知が届いて、どちらかの選択を余儀なくされることになります。
証拠金ギリギリのポジションを保有もしくはマイナスポジションを抱えるとマージンコールになる可能性があるので、特にハイレバレッジの人は注意が必要でしょう。
本来はマージンコールにならないポジション取りが基本になりますが、大きなポジションを保有するとマージンコールになる可能性があるので気を付けてください。
なお、口座に証拠金を入金する際は提携しているネットバンキングが便利且つ最短となります。
ロスカット（強制決済）
ロスカットはFX会社による強制決済のことです。
証拠金維持率が一定以下になった時点で自動的に発動するため、投資家はその処置を受け入れるしかありません。
前述したマージンコールの最終段階で、原則的に証拠金維持率50％以下でロスカットが執行されます。
※FX会社によってパーセンテージが異なります。
マイナスが膨らんで資金を全て失わない為の“安全装置”としての役割があり、たとえロスカットしたとしても全財産を失わずに済むのです。
そのおかげで、損切り用の逆指値注文がなくても、基本的に口座の残高の範囲内で損失がストップしますが、精神的ダメージは大きいので気を付けてください。
ＦＸの失敗で借金をする理由
借金になる理由は投資家本人の甘さと、値動きの荒さのどちらかです。
ですので、FXで失敗して借金を作りたくないと本気で思うのであれば必ず意識するようにして下さいね。
損切りできない
FXで損切りができないと借金になる可能性がどんどん高まっていきます。
なぜなら、為替レートの逆行によって損失が膨らんでいくからです。
そうなると、ロスカットもしくはマージンコール（追証）になり、結果的に資金不足を借金で補うことになります。
「もう少ししたら損切りしよう…」と思っている間に一気に相場が動いて損切りになるパターンが多いので含み損を抱えている人は気を付けてくださいね。
生活費を注ぎ込んでしまう
失っても問題がない余剰資金を使い尽くして、支払予定がある生活資金に手を出すのも借金になる人の典型的な事例です。
過去のトレードで口座の資金を全て失っている場合は、FXのトレードにおける優位性がありません。
それにもかかわらず、根拠なくお金を注ぎ込めば待っているのは支払い不能の現実だけです。
もし、ロスカットの経験がある人はその直後に資金を投入して再スタートをするのではなく、一旦デモトレードで経験を積むようにして下さい。
ハイレバレッジ時の相場変動
FX会社のロスカットは、為替レートの急変動に対してシステムの対応が遅れてしまう場合もあります。
これは日本特有の仕組みになりますが、つまりはハイレバレッジでポジション保有をしていて急激に相場が動いたときはロスカットが間に合いません。
ですが、このようにロスカットが間に合わないと口座の残高表示がマイナスになるのです。
マイナスの残高とは、自分の口座に預けた現金だけでは支払いきれない債務超過、要するに借金を抱えている状態に他なりません。
そうなった場合は資金が0円になるだけではなく、マイナスになるのでそのマイナス分を補填（借金状態）しなければならないのです。
2015年1月15日のスイスフランショックで多くのトレーダーが追証となりました。
ＦＸの失敗で借金になった時の対応
万が一追証になって借金を背負った時の対処方法についても学んでおきましょう。
リスク管理が出来ていれば追証になることもありませんが、知識として覚えておいた方がいいかと思います。
返済可能な借金の場合
即時入金して追証を解消できない場合はすぐにマイナスの残高になっているFX会社に連絡して、返済の意思があることを示さなければなりません。
これは後述する一括返済が難しい場合にも共通する話で、誠意を見せることで法律による強制的な取り立てを待ってもらう為です。
いつまでに返済するのかを計画してFX会社へ伝えることで、支払う意思表示と誠意が伝わるでしょう。
また、金融機関へ支払うべき債務の不履行は他のあらゆる契約行為に影響します。
その為、早くFX会社のオペレーターと話すようにして下さい。
一括返済が難しい借金の場合
すぐに返済できない時には法律の専門家である弁護士に相談するのがおすすめです。
この時、FX会社は借金の取り立てをするだけなので、返済不能の状態でオペレーターに泣きついてもたいした意味はありません。
その為、返済不可能な金額の追証になった場合は弁護士に相談すれば、自己破産や個人再生といった債務整理によって迅速に解決してくれるでしょう。
自己破産は裁判所の裁量免責によって借金をゼロにする方法で、個人再生は弁護士の交渉によって借金を大幅に減額した上で計画的に返済していく方法となります。
具体的には、ケースバイケースなので弁護士のアドバイスをしっかりと聞きましょう。
初心者がＦＸで借金をしない方法
以下の3つの方法で、FXによる借金という可能性を大きく減らせます。
特にFXで失敗して借金を作りたくない人は必ず気を付けてください。
損切りのルールを作って守る
損切りのルールを作ることで、口座の残高のマイナスや負け続けての借金を防げます。
基本的にFXはリスク管理が全てになるので、始めたばかりの初心者はここをしっかりと理解してリスク管理を行っていきましょう。
勝つことよりも負けないことの方が大事ですからね。
また、「自己資金の2％の損失で必ず切る」という“2％ルール”が代表的な損切りになるのでこちらも覚えておいてください。
損切りは嫌なものですが、借金をせずに勝つためにも必須ですよ？
低レバレッジの取引を維持
FXのレバレッジは1～3倍にすることをおすすめします。
なぜなら、3倍までのレバレッジに抑えればロスカットになる可能性が低いからです。
ですので、初心者は慣れるまで低レバレッジにして、損切りを繰り返しながら為替相場のパターンを覚えていきましょう。
借金をしないままで経験を積めばゆっくりと成長できますからね。
必ず余剰金による少額取引
余剰金の一部でFXを行うことで借金のリスクを防げます。
なぜなら、資金的にも精神的にも心に余裕が生まれるので、闇雲にエントリーしなくなるからです。
しかし、勝ちたい欲や利益を出したい欲が全面に出てしまうと、その資金を失うことになりかねないので注意して下さい。
欲を抑えてトレードすることで利益が積み重なりますからね。
焦らずに自分の経験値と利益をコツコツと積んでいきましょう！
ＦＸで失敗して借金をする人の特徴まとめ
このようにFXで失敗して借金をする原因はいくつかあります。
しかし、普段のトレードでそれらを意識していなければ、あなたも同じように借金を抱えてしまう可能性があるので気を付けてください。
FXというのは武器にも凶器にもなるので、扱い方を間違えれば大きな損失を被ることになりますからね。
決して「他人事」とせずに自分事として捉えて失敗しないようにしていきましょう！
