FXのトレードで利益を上げるためにはチャートを分析しなければいけません。
ただ、一口に「チャート分析」といっても、エントリーポイント、環境認識、優位性、リスクリワード…など様々な視点から分析する必要があり、それにトレード前、トレード後という時間軸を含めて考えると更にその幅が広がることが分かります。
けれども、どちらの場合においても「チャートを見る」ということには変わりはありません。
このように考えるとトレードをしていく中で「チャートを見る機会」というのは非常に多く、避けては通れない道ではありますが、チャートを見る度に感情を動かされてしまえばトレーダーとして成功することが難しくなってしまいます。
なぜなら、FXで利益を上げ続けるためには「マインドコントロール」が非常に重要な位置づけとなるから。
ですので、今回はそのマインドコントロールの一つの役割を担う「チャートの色」について考えていきたいと思います。
チャートの色を変えることによって感情も変わる
突然ですが、「チャートの色」について考えたことはありますか?
FXを始めたころの私はチャートの色ついて考えたこともなく日々トレードを行っていましたが、負けが続いていくと次第に「チャートを見る」というよりも「チャートの色を見る」という部分を意識するようになっていました。
たとえば、ロウソク足の上昇バーを青色で設定して、下降バーを赤色で設定していたとします。
このようにチャートを載せても、今は冷静に見ることが出来るので、チャートの色が青色だろうが赤色だろうがあまり関係ないように思うかもしれません。
しかし、トレードをしていると自分の心境に応じた色を意識する傾向にあるのです。
たとえば、あなたが持っているポジションに利益が乗っているのであれば、上昇バーである青色を気にするし、あなたが持っているポジションが損失であれば下降バーである赤色をきにする、ということです。
つまり、利益が乗っているときは自分のエントリーした方向の色を気にするし、損失であれば自分のエントリーした方向と逆の色を気にしてしまう、というわけです。
不思議なものでこのように同じエントリーでも利益が乗っているのと乗っていないのではチャートの見え方や心理状況がかわってしまうことが分かります。
では、これが分かるとどうなるのでしょうか?
チャートの色を考える
トレードをしていく中で、自分のポジション状況によって意識するチャートや色が違ってくることが分かりました。
ではこの図を見てください。
これらは、“すべて同じチャート”ですが、上昇バー、下降バー、背景とそれぞれの色の組み合わせを変えたものになります。
どうですか?
おそらく多くの人は“同じチャート”でも色や組み合わせを変えるだけで見え方が変わっているかのように感じるでしょう。
先ほど1枚のチャートを見せましたが、そのとき「チャートの色」についてあまり共感できない部分があった人でも、このようにチャートの色を変えた画像を連続してみると、色が与える影響がいかに大きいものなのか分かるかと思います。
それに、今は実際に動いている相場から離れていて、客観的にチャートを見ることができている状態にありますが、エントリーする際やポジション保有している時はチャートが動いているので、今よりも色に対するインパクトというのはもっと大きなものになるでしょう。
このように考えると「チャートの色」が少なからずトレードにも影響を与える、ということが言えるのではないでしょうか。
色彩効果とチャートの関係性
これまでチャートの色についてお話ししてきましたが、実際に「色彩が心理的効果を与える」ということは周知の事実であり、Crowleyの論文(https://motamem.org/wp-content/uploads/2016/10/the-two-dimensional-impact-of-color-on-shopping.pdf)を見てもその確からしさが分かるかと思います。
これはあらゆるマーケティングにも取り込まれており、たとえばマクドナルドの店内は暖色が多く取り入れられていることから「回転率を高める」という目的に、スターバックスコーヒーは深緑や茶色が多様されていることから「リラックスや寛ぎ」を目的としていることが分かります。
このようにマーケティングやブランディングの際には色が重要な位置づけであることが分かったところで次に色彩が持っている効果を見てきたいと思います。
◆赤色
興奮、情熱、活力、攻撃、に刺激を与える色で、食欲や性欲を高める色でもあります。赤は温かみのある色なので、部屋が赤で囲まれているのであれば体感温度が2~3℃上がるという実験結果もあります。
◆オレンジ色
陽気、不安解放、やわらげる、という効果があり、食欲を高める色になります。
心のバランスや食品関係に多く使われる色にもなるので、食欲が無い日は意識してみてもいいでしょう。
◆黄色
希望、喜び、楽しい、という効果があり、注意喚起にも使われる色になります。
知性に働きかける色になり、左脳を刺激することから理解、記憶、判断といった効果を高めることも期待されます。
◆緑色
リラックス、癒し、平和、という効果があり、中間色になることから刺激が少ない色になります。
草や木を眺めていると安心感や落ち着きを得られますが、緑色にも同じような効果が期待されます。
◆青色
興奮、感情、を抑える効果があり、集中力や決断力を高める色になります。
空や海を眺めていると精神が落ち着くように、青色にも同じような効果が期待されますが、その反面、食欲をそがれる色になるので食品関係には不向きでしょう。
◆黒色
自信、力強さ、高級感を与える効果があり、相手を圧倒する印象を与えます。
高級ブランドや贅沢品のマーケティングとしても使われており、収縮色になることからファッション関係にもよく使われております。
◆白色
清潔、爽やか、純粋という効果があり、医療関係によく使われる色になります。
気持ちをリセットする効果があり、潔白というイメージもあるので様々な商品に取り入れられており、日本人が好きな色でもあります。
チャートの色まとめ
このようにチャートの色を変えることによって、見え方も変われば感情も変わることが分かりました。
しかし、必ずしも前述した色の効果が全員に当てはまるわけではなく、人によっても「色の印象」というのは違ってくるはずです。
たとえば、緑色にはリラックス効果がありますが、人によっては白色の方がリラックス効果を感じる場合があり、他にも色の組み合わせを変えることで自分の落ち着く色や好きな色というのを作り出すことが出来ます。
このように考えると「チャートの色」も人によって影響度合いが変わってくるので、自分の好きな色にチャートを変更することで、トレードで利益に繋がるかもしれません。
ただ、いずれにせよFXのトレードで大切なのは「客観性」や「冷静さ」になるので、感情的なトレードをしてしまう人は、チャートの色を変えてみてください。
冷静さを得ることが出来て、利益が増えるかもしれませんよ?