FXに限らず何か物事を始める際には「目標設定」をする場合が多いです。
自分のやる気やモチベーションが高まっていると、必ずと言っていいほど考える「目標設定」ですが、単に目標設定をしても“有効的に働くわけではない”ということを理解しなければいけません。
何気ない「目標設定」ですが、実はそれが“毒にも薬にもなる”ということを理解しておかなければ、トレーダーとして大きな損失を発生させる原因にもなるので注意して下さい。
では、具体的に説明していきたいと思います。
FXで負けている人は目標設定の意味を理解していない
トレードを行う上で重要な役割となるのが「目標設定」です。
自分の理想とする着地点をイメージすることは大切なことであり、そのゴールから逆算することで、ゴールまでに“要する時間”と“進捗スピード”を把握する事が出来ます。
それに、“現状と理想の乖離幅”を認識することができるので、トレードを行う上で目標設定というのは重要な意味を持つのです。
しかし、ただ目標設定をすればいいわけではありません。
最終的な目的や目標をイメージしたトレードが重要!
目標設定はトレードにおいて重要な位置付けとなりますが、その「目標」というのはあなたの最終的な目的や目標との関連付けが重要となります。
例えば、「FXで毎月100万円を稼ぐ!」とか「FXで年収1000万円になる!」というものではなく、その先をイメージして「毎年家族でハワイ旅行に行く為にFXで毎月10万円稼ぐ!」とか「専業トレーダーになって家族と過ごす時間を増やす為にFXで毎月100万円稼ぐ!」という目標をイメージするのです。
要は“何をする為にFXでお金を稼ぎたいのか”という部分を具体的かつ明確にする必要がある、ということです。
その目標が抽象的なものになってしまうと、逆算した時の目標値も抽象的なものになってしまい、結果的に「目標に対してどのレベルで推移しているのか」という部分が不明確になってしまうので、“目標設定が何の意味も持たない”という事態に陥ってしまいます。
それを防ぐ為にも、あなたの最終的な目的や目標をイメージした中での「目標設定」が“目標値としての効果を発揮”する事になるのです。
FXでの目標設定は「金額」か「pips」のどっち?
FXで目標を立てる時に、多くの人が疑問として思うのが「金額」で管理した方がいいのか、それとも「pips」で管理した方がいいのか、という事です。
しかし、結論から言ってしまえばその答えは『どちらでもいい』という回答になります。
これはトレーダーの考え方や状況によっても答えが違ってくるので、一概にどれが正しいかは言えない部分が大きく、それに“どちらか一方”を選択する必要も全くないからです。
ただ、このとき注意しなければならないのが2つあって、一つは「目標を達成する為のトレードになってはいけない」という点と、もう一つは「お金に執着しないこと」という点になります。
トレードは目標を達成する為の“ツール”でしかない
これは、目標値を明確にすればするほど陥りやすくなってしまいますが、例えば「FXで年間120万円稼ぐ」という目標設定にした時は1ヵ月で10万円、1日にして5000円(20日計算)の目標になるかと思います。
このようにして1日のトレード利益を設定することで、“目標に対しての乖離幅”を把握する事が出来ますが、その乖離幅を知る事で逆に「無理なトレード」や「無駄なトレード」に繋がる恐れがあるのです。
これは心理的な問題で、1日のトレード利益が目標に達成していない事で“焦り”が生じてしまい、「何とか計画通りに進めたい」という気持ちが先行してしまうことで、優位性のない局面でエントリーしてしまうことになってしまいます。
このように目標を細かくすることで1日の利益を割り出す事はできますが、そうすることで結果として “無駄なエントリー”が生じてしまうのであれば、それは「目標を達成する為のトレード」になってしまうのです。
言葉として「目標を達成する為のトレード」と聞けば何の違和感がないかもしれませんが、この場合の“トレード”は「目標を達成する事が目的」になっていることを忘れてはいけません。
あくまで「トレードを行う目的」というのは、あなたの最終的な目的や目標を実現させる為の“手段”や“方法”でしかなく、その位置付けを忘れてしまえば意味がないのです。
日々トレードを行っていると忘れがちになってしまうので、紙に書いて目に触れる場所に張るなどして最終的なゴールを忘れないようにして下さい。
“お金に執着しないこと”がFXで勝つ最短の近道
これは目標を「金額」で管理する場合によく陥ることですが、1ヵ月や1日の目標を金額で管理することで“お金に執着”してしまうことがあります。
例えば、「1日5000円の利益」という目標を立てたとして、その日のトレードで“含み損”を抱えたとしたら、「損失を出したくない」という気持ちが先行してしまい“損切り”することが出来なくなってしまいます。
これは利益が出ている時も同様で、「もっと利益を出したい!」とか「あと5万円利益が出れば今月は100万の利益だからエントリーしちゃえ!」という“お金への執着”が冷静さや客観性を失う事に繋がるのです。
ですので、金額ベースで管理する事で冷静さや客観性を失うのであれば、目標値を「pips」で管理することをおすすめします。
いずれにせよ「金額」でも「pips」でも“利益を上げる”という本来の目的を忘れるがなければ、どちらの方法で管理しても問題はないのです。
その為、前述した「FXの目標は『金額』で管理した方がいいのか、それとも『pips』で管理した方がいいのか」という疑問に対しての答えが“どちらでもいい”となりましたが、人それぞれトレードに対する意識や状況が違うので“自分に適した目標設定”を心掛けるようにして下さい。
FXに正解は無いのですから。