FX初心者が勝てない原因としてよくあるのが「通貨ペア」になります。
これは意外に知らない人もいるのですが、一口に通貨ペアといっても各通貨によって値動きも全然違うのです。
ですので、人によっては通貨ペアを変えるだけで利益がプラスに転じたこともあるので、それほど通貨ペアは重要な存在になってきます。
しかし、突然そのように言われたとしてもFX初心者だとどの通貨ペアを選べばいいのか分かりません。
それこそ自分に合わない通貨ペアを選んでしまえば“ムダな損失”が発生してしまうでしょう。
今回はそんな失敗を防ぐ為にも『FX初心者にオススメの通貨ペア』をまとめました!
FX初心者や通貨ペアについて理解を深めたい人はぜひ最後まで読み進めるようにして下さい。
FXの通貨ペアの基本
2つの通貨を組み合わせている通貨ペアは一般社会ではあまり見られない独特な仕組みです。
まずは通貨ペアの基礎基本から学んでいきましょう。
通貨ペア:基軸と決済
たとえば通貨ペアが「ドル円」であれば「米ドル」と「日本円」によって構成されています。
この時、左に表示されている米ドルが基軸通貨で右にある日本円が決済通貨です。
そして世界では米ドル、ユーロなどがメジャー通貨であり、取引量や流動性において有利になります。
反対にトルコリラやスイスフランといったマイナー通貨もあり、こちらでは取引量の少なさからスプレッドが広いです。
通貨ペア:ストレートとクロス
米ドルが入っている通貨ペアは一般的にストレート通貨と呼ばれています。
「ドルストレート」とか「ドルスト」という名称でも親しまれているのでここで覚えておきましょう。
逆に米ドルが入っていない通貨ペアはクロス通貨です。
米ドルを間に挟んでいることが命名の由来で、例えば豪ドル円なら「日本円を売る代わりに米ドルを買って、そこから豪ドルを買う」という売買取引が行われています。
例えば、ユーロ円とかユーロ豪ドルなどがあります。
初心者向けの通貨ペアを選ぼう
取引量が多く動きやすい通貨ペアは初心者にも扱いやすいです。
それに取引量が多いので比較的値動きが落ち着いている傾向にもあります。
ですので、FX初心者の方は取引量が多いメジャーな通貨ペアをお勧めします。
通貨ペアはいくつかに固定
FXの初心者は自分が取引する通貨ペアをどれかに決めておきましょう。
多くても2つか3つの候補に留めておき、まずは1つだけを研究することをおすすめします。
自分との相性もあるのでデモトレードで実際に扱って確かめて見ましょう。
また、注意して欲しいのが「別の通貨ペアを扱うのは1つの通貨ペアで勝てるようになってから」ということです。
勝てないうちにあれこれ手を出してしまうと通貨ペアの特徴が分からなくなってしまうので、まずは通貨ペアを一つに絞ってトレードすることをお勧めします。
取引量が多いと有利に売買
為替市場でよく取引されている通貨ペアほどチャートの値動きが安定しています。
なぜなら、多くの人が注目していてその方向に動きやすいからです。
日本人にとってなじみ深いドル円が圧倒的なシェアでその他にポンド円や豪ドル円、ユーロドルが並んでいます。
世界の中心がアメリカになるのでドル円やユーロドルは取引量も高いので初心者にもおすすめです。
値幅となるボラティリティの有無
通貨ペアにはチャート上でどの程度の動きになるのかを示すボラティリティもあります。
ボラティリティとは「価格変動の度合い」になりますが、豪ドル円やポンド円、トルコリラ円といった取引量が少ない通貨ペアが価格変動も大きくなるので注意が必要です。
ただ、ボラティリティが高いと1回の売買で大きな利益を狙いやすい特徴もありますが、その反面、値動きを制御できずに大損してしまうリスクも抱えてしまいます。
ですので、FX初心者は値動きが安定しているユーロドル、ドル円から始めるといいでしょう。
売買手数料が安い通貨ペア
FXは売りと買いの価格差、つまりBidとAskの差が売買手数料となります。
この価格差を「スプレッド」といいますが、取引手数料になるのでスプレッドは小さければ小さいほど有利です。
変動制を採用しているFX会社が多く、突発的な出来事、例えば戦争が起こったなどの要因でいきなり広がることもあり得ます。
ですが、これは時間帯によっても違うので気を付けて下さい。
海外口座より国内口座の方がスプレッドは小さくなります。
FX初心者にぴったりの通貨ペア
初心者におすすめできる通貨ペアは以下の3つです。
ただ、他の通貨ペアの方が相性がいい場合もあるのであくまでも参考程度にとどめておいてください。
日本人向けの米ドル円
取引金額がトップである米ドル円は非常に初心者向きになっています。
なぜなら、日本とアメリカの情報はあらゆるところから入手できるうえに欧州の通貨よりも素直に動くからです。
また、日本時間の朝8時からアメリカ市場が開く夜まで活発な取引だから、時間帯を選ばずにトレードできます。
ただ、ボラティリティが高くは無いので大きくpipsを取りたい人には物足りないかもしれません。
世界的なユーロドル
日本円を含まない取引金額でトップを誇っているユーロドルは人気通貨となります。
欧州の為替市場が開かれる夕方から夜がメインになり、その時間帯にトレードする投資家もたくさんいます。
はっきりしたトレンドが出やすく、またトレンドの持続時間も長めです。
欧州やアメリカに興味がある方や詳しい方におすすめできます。
取引しやすいユーロ円
ドル円の緩やかな動きで物足りない人にはユーロ円が向いています。
取引金額も多くボラティリティも高いので人気の通貨ペアとなっています。
また、スプレッドも狭くて情報量も多いのでそういった部分を見てもFX初心者にオススメの通貨ペアと言えるでしょう。
投資家が覚えておきたい通貨ペア
世界には色々な通貨があるのでここで覚えておきましょう。
知識無しにトレードしても損失を増やすだけです。
かといって知識があれば勝てるわけではありませんが、少なからず勝ちトレーダーは知識があるのも事実となります。
ここを忘れないでください。
主要国の通貨はどれも重要
英国のポンドは日本円との通貨ペアで取引金額が多く、ボラティリティも高いです。
ハイリスクハイリターンの代名詞になっていて取引では細心の注意が求められます。
スイスフランは永世中立国であるスイスの通貨です。
独特の立場のため戦争や紛争による影響を受けやすく、それ以外ではユーロに近い値動きを見せています。
スイスフランショックは一瞬で2000pips以上も変動したので気を付けて下さい。
オーストラリアの豪ドルはかつての高金利から下がりました。
資源国としての強みを活かせるのかどうかをチェックしながらトレードしましょう。
カナダドルは米ドルによく似た動きでこちらも資源国で原油などの影響を受けやすい通貨です。
隣国であるアメリカとの関係、アメリカそのものの景気をチェックしなければなりません。
癖がある動きをしている通貨
発展途上国の通貨であるトルコリラは比較的金利が高いことが最大の特徴です。
しかし、値動きがかなり不安定で流動性としてもメジャー通貨より低くなっています。
見えにくいリスクを理解したうえで慎重に取引することが大切です。
南アフリカランドもトルコリラと同じく、高リスクの通貨に数えられます。
内政的な不安要素が目立っておりFX初心者にはあまりおすすめできません。
FX初心者にオススメの通貨ペアまとめ
トレードの勝敗を大きく左右するのが「通貨ペア」になります。
それに、通貨ペアごとの特徴もあるので人によっては通貨ペアを変えただけで利益が出るようになった人もいるくらいです。
ただ、忘れてはいけないのが「まずは一つの通貨に集中する」ということです。
あれもこれもと通貨ペアを増やしたところで勝てるどころか負けが増えるだけでしょう。
それでは本末転倒になるので、まずはしっかり一つの通貨でのトレードを極めるようにして下さい。
欲をかくと損失を増やすことになるので十分気を付けて下さいね。